今日から立待岬の入場が解禁になる。
立待岬は津軽海峡に面し、函館山や街並みが一望できる函館の観光スポットの一つだ。
私は、移住前の下見旅行で訪れたことが有る。
立待岬の眺望は、眼下の透明な海と見晴らしに感動する。
近くには与謝野寛・晶子の歌碑が立てられ、途中には石川啄木の墓が有り、函館観光の必須な場所だ。
私の愛する愚妻は、このころから函館の美しい所や、美味しい処を連れまわし、函館移住を計画していた節がある。
私は当時、内心では淡路島への移住に傾いていた。
神戸が近い、大阪も近い、四国は目の前だ。
海が有り、温泉も有る。温暖で家庭菜園も出来る。
函館は愛する愚妻の故郷ではあるけれど、両親はすでに亡くなっていて、お墓が有る訳でもない。
そのため私的には北海道は候補にすら入っていなかったのだ。
一応、愚妻の顔を立てて訪れたのだ。
函館市に移住したのは、私にとってはアクシデントと言うしかない。
しかし、北海道の中では比較的温暖な事、家庭菜園も出来るし、食べ物も美味しいし、最近はまあまあ良し、と納得している。
雪も解けて、そろそろ小さな畑の準備をしなくてはならない時期になった。
当初は、クワやレーキ、スコップや肥料などが野菜を作るための菜園の準備と思っていた。
特に肥料は、色々な効き目の有りそうなものがたくさんあって、なるべく値段の高い物が野菜作りに欠かせない物と思っていた。
函館に来て最初の春は4月に苗を植えた。
東京方面の雑誌に従ったのと、夢にまで見た家庭菜園が出来る気持ちが逸らせたのだ。
今思えば近所の人達は、変なのが引っ越してきたな~と思ったはずだ。
案の定、収穫は少ない,不味い、思う様に育たない。
私のミスも有るが4月から苗を売っていたのも問題だ。
まぁ苗を売ってる店を探したのも有るが、、、。
翌年、近所の人が見かねて教えてくれたことが有る。
カッコウが鳴いてから苗を植える事と、野菜は土作りが大切だという事だ。
土作りが美味しさや収穫量を左右する。
少し恥ずかしかったが已むおえない。
そんなこんなで今の時期から土作りのための天地返しをしなければならない。
天地返しとは地面の底の土を上に、上面など上に有った土を下に入れ替えて太陽に当てる事だ。
それで殺菌作用と植物が快適に過ごせる環境の土になるまで1ケ月ほど繰り返す。
フワフワの土になった時が理想の土になる。
ネットや雑誌では、冬の内にやるのが良いとされていたが、私的には今頃がちょうどいい。
土が整った後は、カッコウが鳴くのを待っていればいいのだ。
カッコウは夏を知らせる鳥で、これも函館へ来てから学んだ。
カッコウは、例年5月中旬頃に鳴くが、私の今年の予想は5月5日だ。
温暖化の影響で桜の花やツツジが例年より早く咲くためカッコウも早めに鳴くはずだ。(もちろん希望も願望も入っている)
カッコウは日本の冬の時期に暖かいフィリピン方面で過ごし,春に日本に渡ってきて繁殖する渡り鳥だそうだ。
ネットでは電線などで、よく見かける鳥との事だが、私は未だ見たことが無い。
語呂のせいかカッコウは閑古鳥と言われるらしいが、私にとっては苗を植え始めたりする始まりの鳥でも有る。
待ちどうしいが、私には苗の植え時を教えてくれる貴重な鳥なのだ。